2011年06月12日

ヨーロッパの新型大腸菌O104感染症のアウトブレイクが下火になってきたようです。


5月1日に最初の患者が発生し、中旬には感染大爆発、5月25日のECDCの報告以来、世界中で大騒ぎになっていた新型腸管出血性大腸菌O104の感染騒動がピークを過ぎつつあるようです。

WHO(世界保健機構)のホームページにも終息宣言の様な報告が載っていました。

EHEC outbreak: Update 14 11-06-2011

簡単にまとめると

ドイツの研究機関、ロベルト・コッホ研究所の統計によると、この数日の溶血性尿毒症症候群患者数と腸管出血性大腸菌感染症の患者数が減ってきたとのことです。

それが生野菜を食べなくなったことと関係するのか、感染源と思われるものを廃棄し始めたことと関係するのかはわからないということです。


でも、6月6日ごろまでに次第に減っていた血性下痢の救急外来患者受診者数は横ばいだと言う統計もあるようです。

ここからは私の想像ですが、ひとつには、重症患者以外は病院が受け入れ不能だったこともあるかもしれませんね、軽症の人が病院受診をあきらめていたのが、そろそろすいてるかなと受診し始めただけと。

それでも、HUSを発症するような重症者の数だけは減りつつあるのは間違いないですから、ピークを過ぎたとみていいと思います。


5月1日から6月10日までの患者発生数と死者数、その国別統計も載っていました。

5月1日から6月10日の統計.jpg

16か国で3255人が発症し、35人がなくなっています。

とんでもない数の患者数と、1%を超える高い死亡率ですね。

出血性の下痢だけで死ぬことはないのだろうと私は思っていたのですが、実際にはHUSを発症していない患者さんが12人もなくなっています。

死亡率はおよそ0.5%です。

溶血性尿毒症症候群HUSを発症したことが確認されている方々の死亡率はおよそその6倍、3%になっています。


アウトブレイクが医療先進国の欧米だったからこれで済んだとも言えるでしょう、これが発展途上国で起こっていたら、死亡率ももっと高かったかもしれません。


前の記事で「もやしは安全な食べ物です」と書かせていただきましたが、これは日本国内でのことと思ってくださいね。

ドイツを中心とするヨーロッパでは現在、もやしなどの発芽野菜の徹底的な廃棄、それらと接していた食材も含めてレストランなどで大量の食材が廃棄されています。

それと、モヤシ生産工場のライン停止と生産工程や種子類の消毒が行われています。


モヤシは先進国では農作物と言うよりは温度管理された工場で機械部品のように品質管理されながら生産されます。

日本でも同じことです、所得の低下に連動してもやし料理の人気が高まっていることからモヤシ工場で生産フル稼働しているのを何かの番組で見たことがありましたが、徹底的な衛生管理が行われていました。

生産工程も時間的に空間的に全て把握されている、だからこそそれに基づいて徹底的に消毒・管理が可能なのですね。


・・・それでも感染するときは感染するのです。

だからやっぱり、牛肉や発芽野菜の様な、病原性大腸菌が繁殖している可能性の高い食材をきちんと管理して生食を避けることが重要なのです。
posted by HUS-EHEC at 12:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | ニュースにひとこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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