2011年06月28日

ヨーロッパの大腸菌O104は人をキャリアにした腸管凝集性大腸菌(EAEC)で、もやしの種に感染していた可能性が高い

ドイツのO104感染症のその後です。

ドイツだけじゃなくて、ちょっと怖い状況になってきています。

6月27日のヨーロッパのCDCの報告を見ると、集計できた時点までのO104:H4感染者の総数は3919人です。

このうち、溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症したのは880人、このうち亡くなった人が31人です。

それ以外に、HUSを発症しないけれども亡くなった人が3039人中16人もいます。

0627 HUS-EHEC.jpg

Shiga toxin-producing E. coli (STEC): Update on outbreak in Germany and cluster in France (27 June 2011, 11:00)


このケースレポートを見ていて非常に怖いのは、フランスのボルドーで新たなO104:H4の感染集団が見つかっていることです。

6月15日から24日にかけて発症したこれらの患者さんたちはドイツ北部への旅行歴がありません。

8人中7人がHUSを発症していて、8人中6人は女性です、おそらくハンブルグの菌と同じものにやられているのでしょう。


そして、驚くべきことに、少なくとも8人中6人は発症前の6月8日にいっしょにもやしサラダを食べていたようなのです。

この、モヤシを食べていたと言うことがドイツのハンブルグとフランスのボルドーをつないでいます。

ですが、このモヤシはドイツから輸入されたものではなくて、地元で生産されたものである確認が取れています。


ということは、残された可能性は、もやしの種が汚染されていて、それがヨーロッパ各地に(少なくともドイツ北部のニーダーザクセン州とフランスのボルドーに)出荷されていたということです。

おそらく出荷に携わった人がO104の無症候性キャリアだったのでしょう。

なぜなら、今回のO104:H4は牛の常在菌であるO157:H7とは違うタイプで、これまでヒトでの感染しか確認されていない腸管凝集性大腸菌(EAEC)と言うタイプだからです。

EAECとO104の詳細はリンク先の関連ブログにまとめてあります。

腸管凝集性大腸菌(EAEC)あるいは腸管凝集性接着性大腸菌(EAggEC) 医者の卵の走り書き

ここに書くと項目が増えすぎてややこしくなりそうだから(笑)。
posted by HUS-EHEC at 09:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | ニュースにひとこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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