2011年07月08日

エジプトのフェヌグリークの種子がO104感染の犯人


ドイツのハンブルグとフランスのボルドーでアウトブレイク(感染拡大)が確認された志賀毒素産生性大腸菌(STEC)のO104ですが、どちらの国でもモヤシを食べた人々から発症者が出ていることからもやしの種が汚染されていたのではないかと、ここでも指摘しました。

実際にその犯人と思しき種とその生産地が特定されました。


フェヌグリークという香草のモヤシを作るためにエジプトで生産されたその種子が犯人らしいということです。

これはヨーロッパのCDCのホームページで7月に入ってから発表されています。

⇒ EFSA Task Force reports on Shiga toxin-producing E. coli (STEC) outbreak


で、フェヌグリークとはいったいなんだ?

と言うことで調べてみたら面白い植物ですね。

Trigonella_foenum-graecum.jpg

アフリカや地中海沿岸が原産地と考えられているこのフェヌグリークですが、我々日本人はほとんど全員がこの香草の匂いを知っています。

実はこの種から作る香辛料は、カレーのスパイスの中心となる香りの一つだそうです。

これの新芽をもやしのようにして食べるのがヨーロッパやアフリカでは流行り、あるいは普通の野菜の一つなんでしょう。


このフェヌグリーク、さらに意外な効果をも持っていることがわかりました。

女性の間では常識なのかもしれませんが、種皮に含まれている植物サポニンが女性ホルモンの前駆体の構造に近いそうです。

(大豆サポニンや、レッドクローバーと言う香草のサポニンもそうらしいです。)

だから欧米では最近、バストアップのためのサプリメントとして好んで飲まれているとか。


フェヌグリーク種子が2粒に1220mg!バストケアが気になる女性から人気のサプリメント♪フェヌグ...

このように、日本でも実は販売されていました。
(サプリメントになる過程で熱処理されてますから大腸菌汚染の心配は不要です。)

・・・あれ、ひょっとして、そういう理由で女性が好んでフェヌグリークのモヤシを食べるのがO104感染者に女性患者が多い理由か?

そんなわけないですよね、女性ホルモン産生効果があると言ったら男性や子供は食べたくないですからね。



脱線しましたが、ヨーロッパで流行したO104の感染源がエジプトで生産されたフェヌグリークの種子であると言うところまでは追い詰められました。

次は、その種子を汚染させたのが誰かと言うことが問題ですね。


別なブログで書いていますが、O104の本体は腸管出血性大腸菌ではなくて、腸管凝集性大腸菌(EAEC)が志賀毒素(ST)を獲得したものです。

そして、原則としてEAECは人間での感染しか確認されていない病原性大腸菌ものなのです。

さらに、今回のO104と遺伝子配列がよく似たEAECが2001年にドイツで見つかっています。


都合よく考えると、ドイツ出身、もしくは滞在者がドイツでEAECに感染して、エジプトでの種子生産、もしくは輸出に関わることで種子を感染させてしまった。

そういうことになりますが、どうなることやら、次の展開を待ちます。
posted by HUS-EHEC at 23:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | O104感染症に関わる情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。